Kochab の星見日記

★子育て&家事の合間の隙間時間で星見(星空観察)・天体撮影をしています(太陽、惑星、銀河、星雲、星団、国際宇宙ステーション、・・・など)

「カノープス」の観望は今月が最適です!

夜空に見える全天で一番明るい恒星は

おおいぬ座シリウスというのは有名だと思います。

そして、二番目に明るい恒星が りゅうこつ座カノープス です。

カノープスは、赤緯マイナス52度42分に位置するため

南半球では楽に観測できますが 北半球では理論的には北緯37度18分

(=90度-52度42分)度以北では南中時でも地平線の下に隠れて

見ることができないんです。

ざっくり言いますと 日本では東北地方南部より南の地域でしか

見ることはできないようです。

角度では可能とされる地域であっても、

北緯36度の東京の地表では南の地平線近く2度程度、

北緯35度の京都でも3度程度の高さにしか上らず、

地上からの光害や、大気を通る距離も長いため 減光して赤っぽくなり、

見つけることは難しくなります。

本州より南に位置する九州地方では本州よりは高い位置に観測でき、

九州南部の鹿児島県鹿児島では6度程度、

南西諸島の沖縄県那覇では10度程度の高さで南中時には見えるようです。

さて、オイラの住んでいる関東地方ですが光害地から少し遠ざかった場所で

カノープスを見たことが何度かあります。

南中時に わずか約2度の高度ですが 「見えるんだ~、カノープス」と

感動したことを思い出します。

中国では、カノープスを「南極老人星(なんきょくろうじんせい)」と呼び、

この星を見ると寿命が延びる、という言い伝えがあるそうですから

南の空が地平線まで見えるような場所があったら

観望にチャレンジしてみるのも良いかと思います。

観測地 : 東京 での ↓シュミレーションしてみました。

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観測地:東京 カノープスの南中時の空

東京における カノープスの南中時刻は、次の通りです。
2021年2月14日 20:27
2021年2月21日 20:00
2021年2月28日 19:32
2021年3月07日 19:05

これらの日時に一番見やすくなると思います。

後は天気次第ですね。

地平線付近まで 透明度の良い日には 見えるかもしれませんよ。